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| 色々な血管新生病 |
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現在血管新生依存症疾患として、約50種類もの疾病が確認されています。(右図参照)
血管腫、肥大性の瘢痕、歯周病、強皮症、角膜移植片の血管新生、新生血管性の緑内障などにおいて血管新生は確認されています。
血管新生はまた固形ガン、関節炎等、乾癬、加齢性黄班変性症の症状に密接な原因があるとされています。 |
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平均的には一生の間に約40%の確率で何らかのガンをもつといわれています。その中の80%のケースは固形ガンのため血管新生が惹起されます。
血管新生はいくつかの方法でガンを促進させます。血管新生は顕微鏡で見なければわからないくらい小さな腫瘍細胞塊へ酸素や栄養を供給し、代謝老廃物を運び去ります。これが腫瘍細胞の増加へと導き、最初の腫瘍の成長段階です。
血管新生は腫瘍の播種を促します。もとの腫瘍から腫瘍細胞が離れて血管内に進入し、遠くの臓器へと移動し、コロニーを形成、いわゆる転移の可能性を生じます。すなわち、小さな腫瘍が新たな血管新生を促進させ成長することになります。
この現象は、その体が生存できなくなるまで繰り返されるという仕組みです。 |
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腫瘍の成長とその成長に必要な血管新生は植木の成長に似ています。
植物は鉢内にある水分やミネラルを使って成長します。植物は水や栄養が与えられないと成長が止まり枯れてしまいますが、これと同じように血管新生は酸素や栄養を腫瘍細胞に供給することによって腫瘍の成長をサポートしてしまうのです。
悪性の細胞は直径2〜3mmの塊を血管からの血液供給なしで形成できます。
この細胞は酸素と栄養が必要なため、成長因子やサイトカインなどのシグナルを出し、血管新生のプロセスを引き起こし、腫瘍に向けて血管の成長を促進させます。
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化学療法などの従来の抗ガン治療はガン細胞塊そのものにターゲットが絞られていました。
それに対して血管新生抑制物質は腫瘍の成長を促進させる血管新生を妨げるものです。
いくつかの血管新生抑制物質は製薬産業により開発され、その中の一部が臨床試験に入っています。
菌類やバクテリア、サメの肝臓、サメの軟骨などの天然素材の製品がいくつかあります。
1998年5月18日発行の週刊誌TIMEでいくつかの血管新生抑制剤によるガン治療の特集もありました。 |
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乾癬は慢性の皮膚病のひとつで世界人口において発生率約3%の病気です。乾癬は角質ケラチノサイトが過度に成長し、炎症細胞が蓄積、角質層内の過度の血管新生により現れます。乾癬においては、組織学、免疫細胞科学によると皮膚の血管形成の変化が顕著な現象です。
乾癬の原因はまだ知られていませんが、血管新生の増加、角質細胞の増殖、慢性の炎症などを導く免疫反応の崩壊を引き起こし始めるということが挙げられています。ケラチノサイトの代謝の変化は病気の誘発において一番重要なものと考えられています。過度に活性化したケラチノサイトは成長因子やサイトカインの中で血管新生促進要素を分泌します。
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同じように血管新生のプロセスで下記のように、これらの因子が乳頭内で血管の形成を増加させます。この血管はときどき皮膚の無血管層である角質層へと伸びてしまうのです。角質内の微小血管の増殖により慢性乾癬プラークが典型的に組織化され、角質ケラチノサイトの増殖、角質層の不全角化による角質の肥厚化、炎症が乳頭の血管に浸潤することになります(Braverman
1997)。 微小血管の変化は真皮の角質の肥厚化を先行する毛細血管が蛇行状に増加することによりみられます。さらに乾癬プラークの活動性に富んだ部分を流れる皮膚血管の流れの中に毛細血管の顕著な増加がみられます。
ケラチノサイト活性、細胞性免疫の変化において成長因子やサイトカインなどの血管新生促進因子が分泌されます。それによって統制のとれなくなった血管新生、角質層の増殖、乾癬プラークの形成は慢性の炎症により支え続けられることになります。
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| リウマチ様関節炎は慢性の自己免疫症であり、手、手首、膝、足関節などの可動関節に影響するものです。また、リウマチ様関節炎の有病率は一般的に人口のおよそ1パーセントであり、女性3対男性1の割合で、女性に多くみられる症状です。 |
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リウマチ様関節炎は主に炎症性の症状で、炎症反応がマクロファージやTリンパ球などの炎症細胞の血管外遊走により関節腔自身の内側に始まります。これらの炎症細胞は周辺の関節液中の関節包膜に存在する毛細血管(関節液腔の関節腔を覆う微小血管)から出るものです。これらの炎症細胞が関節腔への進入により炎症因子と血管新生促進因子を生産させ、炎症反応や統制のとれなくなった血管新生を促進するのです(Kelley
Harris 1993)。 |
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血管新生促進因子が関節腔の内側でさまざまな影響を及ぼします。まず、滑膜細胞が軟骨の表面への増殖を刺激します。滑膜細胞とは通常の関節構成要素で、関節腔の内側の層をなす関節腔を満たす滑液をつくります。関節腔の内側の滑膜細胞の増殖に伴い塊が形成され、この塊は滑膜パンヌスと呼ばれています。滑膜パンヌスが大きくなるとき、血管新生のプロセスが始まります。滑膜細胞は滑膜パンヌスの中に存在し、プロテアーゼとも呼ばれるマトリクス メタロプロテナーゼの特別な酵素を活発に生産、分泌します。これらの酵素は軟骨マトリクスを形成するコラーゲン繊維を攻撃し、分解します。
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さまざまな血管新生促進分子や炎症細胞促進分子は、コラゲナーゼの分解活性の結果として関節の軟骨から放たれます。その結果、関節腔の内側の炎症、血管新生、軟骨分解は悪化することになります。関節軟骨の分解は腫大や疼痛を誘発し、徐々に関節の動きを妨害します。
関節腔の滑液内の炎症細胞の血管外遊走はリウマチ様関節炎の初期の現象です。炎症因子(FGF,VEGF,TNFα,ILー1)は滑膜パンヌスと新しい血管形成を引き起こします。滑膜パンヌス細胞は分解酵素を生産、分泌し、関節軟骨のコラーゲン繊維を消化します。この影響を受けた関節は腫大や疼痛を伴い機能が低下してしまいます。
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| 変形性関節症(OA)の発症には、リウマチ様関節炎(RA)と違ったメカニズムが働いています。OAにおいて血管新生をもたらすのは、機械的な傷害です。軟骨には豊富な水分が含まれており、軟骨への機械的な傷害はその水分の減少を引き起こし、結果として酸素不足が起こります。これが慢性に続くことから、血管新生が始まります。OAにおいては、軟骨の血管新生は、軟骨の扁平化、石灰化、骨化と密接に関係しています(Brown
1988)。 |
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血管新生が持続するにつれて、新しい毛細血管が軟骨と軟骨下板を貫通して関節軟骨の深部に侵入します。これが骨棘の成長を刺激し、血管新生と新しい毛細血管の成長とあいまって、3つの角度からの破壊、つまり、(1)関節軟骨の石灰化、(2)軟骨下板の石灰化、(3)軟骨の扁平化に伴う軟骨下板の発達をもたらします。これらのプロセスによって、OAのに見られる典型的な関節の変形が生じます。
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| このように、RAとOAにおける血管新生因子の役割は確立されています。(Folkman
1987, Brown 1980, Brown 1988)血管新生因子は、RAとOA双方において、病態を進展させる決定的な要素です。RAの傷害は、当初より続する血管新生とそれに関連するさまざまな反応によって明白になります、免疫を介した組織反応の現われです。OAに見られる破壊は機械的傷害から始まりますが、その後の進展は正常な状態では本来無血管な組織での持続的な血管新生の結果です。もし、血管新生を除去することができれば、これら関節炎の破壊は劇的に改善されるでしょう。 |
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| 加齢性黄斑変性症(ARMD)は60歳以上の北米アメリカ人に多くみられます。パーセンテージは報告されたスタディーによって異なります。1977年のフラミンガム・アイの研究で65歳から74歳の人に6.4%の有病率が、75歳以上の人で19.7%の有病率が報告されました。その他の米国でのスタディーで75%以上の被験者の有病率がみられました(Ferris
1983)。
黄斑変性症の広い定義はありませんがARMDはさまざまな症状の発現についての明確な診断基準は困難であり、黄斑は老化によって普通に起きるものです。フラミンガム研究(Leibowitz
1980)で、色素沈着の変化が30分の20以下の視覚鋭度(visual acuity)であれば、眼は黄斑変性症であるとみなされます。視覚鋭度の変化は白内障や他の眼球症状には関係ありません。
ARMDは乾燥、萎縮性の黄斑変性症と湿性、浸出性黄斑変性症の二つのタイプに分けられます。乾燥、萎縮性の黄斑変性症では、網膜の色素性上皮単細胞層で徐々に間引きが起こり、これが萎縮性プラークを形成し、視細胞の同時喪失のため、中央の視覚鋭度の不可逆的な低下によって伴われる「ジオグラフィック・アトロフィー(geographic
atrophy)」と呼ばれる黄斑部を形成します。
浸出性の黄斑変性症においては脈絡叢新生血管が色素沈着のみられる黄斑部(視覚の網膜中央部に位置する部分)に形成されます。血管新生は浸出や網膜下の出血に関係があり、しばしば繊維組織の形成によって、のちに中央の視覚を低下させる円盤状の瘢痕形成過程へとつながります。
視覚の低下度は黄斑上の円盤状瘢痕で覆われたエリアに比例します。網膜下の新生血管の症候は色素沈着の変化に関わらず、たいへん良い視覚鋭度をもっている眼球に急速に現れます。浸出性の黄斑変性症は最も厳しい症状であり、65歳以上の北米人の法的に登録された盲人の第一原因です。 |
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| このように血管新生依存症と血管新生は密接な関係があります。
ということは、血管新生を抑制する事ができれば、進行を抑制出来るのではないでしょうか? |
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